DOWA CSR報告書2017

編集方針

Social

社会DOWAグループは、CSR活動を通じて社会と良好な関係を築き、ともに持続的に発展するため、すべてのステークホルダーから信頼される企業になることを目指して取り組んでいます。

CSR方針

  • 従業員の多様性と人権を尊重し、一人ひとりがやりがいと誇りを持って、最大の能力発揮ができる職場づくりを目指す
  • 地域特性に応じた社会貢献を地元と一体となって推進する

活動の進捗状況

社会分野における2017年度の活動状況と、2018年度の計画は以下のとおりです。

2017年度 実績

社会重点施策 課題 指標 評価 主な実績
ダイバーシティの推進 グローバル人材層の拡充 ̶ グローバルチャレンジプログラム実施
海外現地採用社員の育成強化 ̶ 海外現地採用社員の日本国内研修実施
キャリア採用の積極展開 20名 採用数20名
女性社員や管理職対象の研修実施 2回 女性社員キャリア研修、管理職対象研修の実施
ワーク・ライフ・バランスの推進 諸制度の社内周知の徹底 制度説明用ハンド
ブック更新・周知
制度説明用ハンドブックの一部更新(進捗率40%)
年休消化の奨励 取得率60% 取得率66%
労働時間管理・低減策の推進 グループ全社労働
時間管理方針・
基準策定、実行
・グループ全社労働時間管理方針の策定、全社説明会の実施
・労働時間に関するグループ管理基準の策定、運用開始
人材育成、評価・処遇 考課者被考課者トレーニング実施 参加者 300名 参加者290名
制度サーベイの実施 実施者1,100名 実施者800名

新人教育(入社3年まで)

受講者 140名 受講者142名
社会貢献の推進 次代を担う子供たちの育成活動 3回 5回
地域貢献を目的とした啓発活動 3回 6回

2018年度 取り組みと目標

ダイバーシティの推進 障がい者雇用   2.2%
女性社員研修、管理職研修の実施   受講率90%
グローバル人材層の拡充
海外事業所人材・組織強化
  グローバルチャレンジプログラム実施
各社の採用力強化研修の実施   全主要拠点での開催
ワーク・ライフ・バランスの推進 諸制度の社内周知の徹底   制度説明用ハンドブック更新・周知
年休消化の奨励   取得率60%
労働時間管理・低減策の推進   労働時間に関するグループ管理基準の厳守徹底
人材育成、評価・処遇 考課者被考課者トレーニング実施   参加者300名
制度サーベイ実施   実施者1,100名(回答率100%)
新入社員への考課制度教育   受講率100%
キャリア設計セミナーの導入   受講率30%
社会貢献の推進 地域ニーズを捉えた地域貢献活動の推進   5回
社会貢献活動の情報発信・共有による支援   取り組み事例の収集、情報提供の実施

重点施策

次代を担う子供たちの育成活動

タイESBEC社における地域の子供たちの支援

 2018年1月、タイのBan Khao Hin小学校において、DOWAグループEastern Seaboard Environmental Complex(以下、ESBEC)による奨学金の授与式が行われました。ESBECは、チョンブリー県シラチャ市に位置し、廃油・廃液処理、廃棄物の最終処分とリサイクル事業を行っています。
 当日はシラチャ市長や地域の区長など多くの来賓にご参加いただき、和やかな雰囲気の中でセレモニーが行われました。奨学金は地域の6つの学校に通う60名の子供たちに授与され、教材や文房具などに使用されます。対象となる児童は、学ぶ機会を与えることを目的に経済状況を優先し、各校の校長先生によって選ばれています。
 ESBECでは奨学金のほかにも、マングローブ植林体験や自然公園への遠足を開催したり、学校でのリサイクルを推進するための分別ごみ箱の寄付や工場見学の受け入れを行ったり、教員育成基金の支援を実施するなど、毎年、地域の学校にさまざまな支援を続けています。

奨学金授与式の写真

interview現在の学校の状況とこれまでの支援に対する意見や要望をうかがうため、
Ban Khao Hin小学校の校長先生にインタビューを行いました。

学校における課題は何でしょうか。

一番は児童の家庭の貧しさです。シラチャは工業団地のため、出稼ぎ労働者が多い地域です。子供たちの保護者の多くはタイの北部や南部からの移住者で、家賃などの生活費の負担が重いこともあり、大学まで進むことができる子供はわずかです。
また、児童数に応じて教員数は定められているものの、実際はどの学校も教師の人数が少ないことが課題になっています。学科のほかに体育や音楽などの専門教科まで授業を受け持たなくてはならず、授業の準備に充てる時間がほとんど取れません。もっと教師を増やしていくことも重要だと思います。

目指していることや、力を入れている活動について教えてください。

エコスクールを目指して、さまざまな取り組みを進めています。野菜、バナナ、レモンなどの無農薬農業や落ち葉を集めた堆肥作り、キノコ栽培やエビの養殖も生徒たち自身で行っています。生産物は学校給食に利用します。また、伝統的な家づくりを学び、子供たちが赤土の壁を塗りました。このような活動は子供たちの基礎的な生活能力の向上に役立ちます。また、環境の授業では植樹を行い、好きな樹木を子供たちに選ばせ、大切にすることを教えています。ごみの分別も小学生の内に教えることで、将来タイでのリサイクルがもっと実現すると思います。いずれは当校が地域のモデルとなり、近隣の小学校に取り組みを展開していきたいと考えています。

企業との関わりについて、また当社についてどのようにお考えでしょうか。

今、学校は経済的な面も含め、行政だけでなく地域や企業の支援や協力を仰ぐことが必要な状況です。中でも企業からの支援はとても助かっています。ESBECはコミュニティの担当者がいて、対応も早い。タイの廃棄物処理においても適切な事業を行っていると思います。今後も地域と一緒に発展してもらいたいと考えています。

インタビューに関する写真

 ESBECでは、さまざまな形で積極的に地域に関わり、地域の特性や要望に相応しい支援を自分たちの手で行うよう努めています。そのため、日ごろから担当者は近隣地区や学校などを訪問し、対話の機会を多く持つようにしています。このような活動を通じ、地域でのESBECへの理解も深まりつつあることを感じています。今後も、良いコミュニケーションのもとで、地域とともに発展していきたいと考えています。

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