DOWAグループでは、各事業所・部門において、お客様、株主・投資家、お取引先、地域社会、従業員などの主たるステー クホルダーとさまざまな手段でコミュニケーションを実施しています。
DOWAグループでは、株主・投資家等のステークホルダーの方々に対する企業・経営情報の説明をコーポレート・ガバナンス上の重要課題の一つと認識しており、適時・適切な情報開示に努めています。
四半期ごとの決算発表においては、経営層による決算説明会の開催を行っています。また国内外の投資家へ経営情報を直接説明する機会も設けています。またDOWAグループの経営方針・経営状況を報告するツールとして、和文・英文・中文アニュアルレポートや報告書を発行し、適切で透明性の高い情報開示に努めています。
株主・投資家の方々にDOWAグループ経営状況や事業戦略をご理解いただくために、当社ウェブサイト上でIR情報を発信しています。決算短信、有価証券報告書などの他、アニュアルレポートや株主通信などの資料も掲載しています。今後も分かりやすくタイムリーな情報開示に努めていきます。
毎年6月、定時株主総会をホテル椿山荘東京で開催しており、300名超の株主の方々にご出席いただきました。株主総会終了後には、株主の方々とのコミュニケーションを促進することを目的として懇談会を開催し、役員との対話の場や、各事業の製品展示コーナーを設けています。また、懇談会会場とは別にプレゼンテーションルームを設け、役員によるDOWAグループのトピックスの説明を行っています。
DOWAグループでは、新製品・新技術の開発などを目的として、大学や研究機関と連携した共同研究を積極的に進めています。2015年度は10以上の大学・研究機関と共同研究を実施しました。
秋田大学、東北大学、群馬大学、岡山大学、熊本大学の5大学と包括的な協定を結び、共同研究を進めるとともに成果報告会や技術者交流会などを開催しています。7年目を迎えた技術者交流会は、年3~4回、大学からテーマに沿った研究者を招き、技術研究の紹介や技術的な課題について議論する会です。
DOWAグループからは管理職から若手まで幅広い技術者が出席し、具体的な議論を通して知見を高める有益な場となっています。
東北大学・秋田大学・群馬大学において、環境物質制御学や光デバイスの研究開発などの分野でDOWAグループの社員4名が講師を務めています。現場に即した実践的で専門的な講義を行うことで、大学での人材育成の一翼を担っています。
DOWAグループは、よりよい製品・サービスの提供を通してお客様の満足度の向上に、お取引先とは長期的な信頼関係を構築するよう努めています。さらに、環境保全や労働環境の向上など、サプライチェーンを通じた CSRの取り組みを推進しています。
DOWAグループでは、サプライチェーンにおける CSRの重要性について、お取引先にもご理解をいただくことでパートナーシップを強化しつつ、さらなる CSRの向上に取り組んでいます。
当社はCSR調達における基本姿勢をお取引先各社に理解いただけるよう、CSR調達ガイドラインを配布し、必要に応じて CSR調達の背景や当社の取り組みについて説明を実施しています。このガイドラインは、2014年に「JEITA サプライチェーン CSR推進ガイドブック」や「EICC Code of Conduct(電子業界行動規範)」など、サプライチェーンでつながりの深いエレクトロニクス業界のガイドラインなども参考にしながら策定しました。
2015年度は、主要取引先107社に CSRセルフチェックリストによる自己診断をお願いし、回答企業にはフィードバックレポートを通じて、当社からの期待や改善の要請についてお伝えしました。また、重点調達先については、CSRの実態把握のためCSR監査を実施しました。
また、当社もサプライヤーとして、お客様からのCSR調査に対し、要求事項を理解して迅速に対応することを目的に、社内向けの説明会やCSR部門によるフォローアップを実施しています。
非鉄金属を主力製品として取り扱うDOWAグループは、紛争鉱物に係る企業の責任を重要なCSR課題の1つとして認識し、調達活動におけるサプライチェーンの透明性の確保と責任ある鉱物調達の実践に取り組んでいます。2015年度は、当社の紛争鉱物管理方針に則り、お取引先に対する調査、お客様からの問い合わせに対する回答を行いました。また、責任ある鉱物調達を推進するため、紛争鉱物を取り扱っていない製錬所を認定するプログラム(CFS認証制度)を受審し、小坂製錬(金とスズ)、エコシステムリサイクリング(金)の2社がCFSの認定を取得し、素材メーカーとしての調達責任を果たすよう努めています。
DOWAグループでは、モノづくりをする上で「品質」を重要な経営基軸として位置付け、主要製造工場は品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の認証を取得しています。この品質マネジメントシステムをPDCAに基づき継続的に運用することで、製品およびサービスの品質の向上に努めています。さらに、品質管理の強化に向けた取り組みとして、サプライヤー各社にご協力いただき、品質・技術の側面から、適切な頻度でサプライヤー調査や品質監査を実施して調達品の品質確保を図っています。
お客様からいただいたご意見やお問い合わせに対しては、迅速に適切な改善を図ることで、ご満足いただける製品の供給に努めています。
情報共有・管理システムの整備を図り、事業所ごとに集められた情報を分類・分析の上で評価を実施し、商品・サービスの改良・改善や開発につなげています。
DOWAグループは、社会分野の取り組みの中で地域貢献を重点施策として取り組んでいます。国内外の各拠点では、地域とともに歩み発展していくために、地域の方々とのコミュニケーションやスポーツイベントなどの主催、工場見学やインターンの受け入れなどの地域に根ざしたCSR活動を積極的に展開しています。
2015年度は、岡山県でのさくらまつり、秋田県でのジュニアクロスカントリー大会などのイベントを開催し、多くの地域の方々の参加をいただきました。
岡山市の児島湖は、DOWAグループの創業者である藤田伝三郎男爵が開発を進めた児島湾干拓によりできた淡水湖です。DOWAグループでは、2007年、児島湖の沿岸とその周辺に河津桜を植樹する「児島湖花回廊プロジェクト」をスタートさせました。植樹や手入れは地元の方々と力を合わせて進めており、現在では5,000本もの桜並木となっています。開花時期に合わせ2010年からスタートした児島湖花回廊さくらまつりは、当社従業員と地域住民の方々がスタッフとして運営する地域に根ざしたイベントです。2015年度のさくらまつりには、過去最多の約1万8千人の方々が来場し、早咲きの桜や模擬店、ステージイベントなどを楽しんでいただきました。
DOWAグループでは、秋田県小坂地区に保有する森林が生物多様性の高い地域となるよう、さまざまな生物が生息する森づくりに取り組んでいます。このふるさとの森づくりは、2006年に事業地内の緑化と森林育成活動の一環として、(財)国際生態学センターの指導の下で、小坂製錬内に8,000本の苗木を植樹したのが始まりです。地域の生態系に配慮したブナやナラをはじめ25種類の樹木の植樹を続けており、これまでの植樹面積は約6.25ha(東京ドーム約1.3個分)、植樹数は15万7千本を超えました。9回目を迎えた2015年度の植樹祭では、従業員やOB、地元の小中高生を含む小坂町の方々、総勢500名の参加者が5,500本の植樹を行いました。
事業所 | 貢献分野 | 取り組み内容 | |
---|---|---|---|
グローバル | 蘇州同和資源綜合利用有限公司 | 社会教育 | 高新区教育基地:家電展示室の設置 |
BPEC (Bangpoo Environmental Complex Co.,Ltd) |
地域支援 | 地域清掃活動 廃棄物無償処理 | |
環境保全、自然保護活動 | マングローブの植樹 | ||
地域支援 | 地域祭・イベントの支援 子どもの日 | ||
ESBEC (Eastern Seaboard Environmental Complex Co.,Ltd) |
環境保全、自然保護活動 | マングローブの植樹 | |
健康・医療・スポーツ支援 | 地域健康診断主催 | ||
健康・医療・スポーツ支援 | Football academy | ||
学術・研究・奨学金 | 奨学金の提供 | ||
社会教育 | 教師の雇用支援 | ||
DOWA Thermotech(Thailand) Co., Ltd. | 社会福祉 | 障がい者基金の支援 | |
HIGHTEMP Bangalore | 健康・医療・スポーツ支援 | 地域健康診断主催 | |
HIGHTEMP Bangalore-Nelamangara | 健康・医療・スポーツ支援 | 健康・スポーツ支援活動 | |
HIGHTEMP Pune | 社会福祉 | 巡礼者への食事提供プログラムへの支援 | |
人権活動 | 障がい者就労支援団体「Ekansh Trust」のサポート | ||
DOWA METALS&MINING Co.,Ltd. | 社会福祉 | アマタシティ工業団地CSRボランティア | |
PT.DOWA THERMOTECH INDONESIA | 環境保全、自然保護活動 | Environmental protection & nature conservation | |
DOWA エコシステム |
エコシステム花岡 | 健康・医療・スポーツ支援 | 山神社奉納学童野球大会 |
エコシステム山陽 | 地域支援 | 地域祭・イベントの支援 柵原DONDON祭り | |
地域支援 | 地域老人会の支援 | ||
エコシステム秋田 | 地域支援 | 地域清掃活動 不法投棄の回収支援 | |
地域支援 | 地域清掃活動 | ||
エコシステム千葉 | 社会教育 | 小学校への出張授業 | |
文化・芸術支援 | 地域祭・イベントの支援 祭礼等参加 | ||
地域支援 | 地域清掃活動 | ||
エコリサイクル | 地域支援 | 地域清掃活動 花岡地区クリーンアップ活動 | |
DOWA通運 | 地域支援 | 地域清掃活動 環境クリーンキャンペーン | |
エコシステムジャパン | 地域支援 | 地域環境活動 | |
イー・アンド・イー ソリューションズ | 社会福祉 | ユニセフ外貨募金 | |
エコシステムリサイクリング 東日本 | 地域支援 | 地域清掃活動 備前堀清掃 | |
エコシステムリサイクリング 西日本 | 健康・医療・スポーツ支援 | おかやまマラソン | |
環境保全、自然保護活動 | 児島湖花回廊さくら祭り | ||
地域支援 | 地域清掃活動 | ||
アクトビーリサイクリング | 地域支援 | 地域祭・イベントの支援 恋龍祭、競舟、産業団地祭り | |
健康・医療・スポーツ支援 | 地域駅伝大会 | ||
地域支援 | 地域清掃活動 | ||
エコシステム岡山 | 環境保全、自然保護活動 | 児島湖花回廊さくら祭り | |
グリーンフィル小坂 | 環境保全、自然保護活動 | 小坂ふるさとの森作り植樹祭 | |
地域支援 | 地域清掃活動 小坂川清掃 | ||
国際交流・協力 | 小坂町国際交流協会への参加 | ||
地域支援 | 地域祭・イベントの支援 七夕祭り | ||
エコシステム小坂 | 環境保全、自然保護活動 | 小坂ふるさとの森作り植樹祭 | |
オートリサイクル秋田 | 環境保全、自然保護活動 | 小坂ふるさとの森作り植樹祭 | |
エコシステムリサイクリング 北日本 | 健康・医療・スポーツ支援 | DOWA杯ジュニアクロスカントリースキー大会 | |
環境保全、自然保護活動 | 小坂ふるさとの森作り植樹祭 | ||
社会福祉 | 社会福祉協議会 | ||
健康・医療・スポーツ支援 | 小坂町駅伝競走大会、秋田県体育協会 | ||
メルテック | 地域支援 | 地域清掃活動 | |
地域支援 | 地域祭・イベントの支援 花火大会 | ||
DOWA メタルマイン |
秋田レアメタル | 地域支援 | 地域清掃活動 「夕日の松原」クリーンアップ |
地域支援 | 地域清掃活動 秋田港をキレイにする会 一斉クリーンアップ | ||
健康・医療・スポーツ支援 | DOWA杯ジュニアクロスカントリースキー大会 | ||
環境保全、自然保護活動 | 秋田エコ&リサイクルフェスティバルの参加 | ||
秋田製錬 | 地域支援 | 地域清掃活動 夕日の松原クリーンアップ | |
小坂製錬 | 健康・医療・スポーツ支援 | DOWA杯ジュニアクロスカントリースキー大会 | |
環境保全、自然保護活動 | 小坂ふるさとの森作り植樹祭 主催 | ||
日本ピージーエム | 環境保全、自然保護活動 | 小坂ふるさとの森作り植樹祭 | |
秋田ジンクリサイクリング | 地域支援 | 地域清掃活動 夕日の松原クリーンアップ | |
DOWA エレクトロ ニクス |
DOWAエレクトロニクス岡山 | 地域支援 | 地域清掃活動 十一番川緑道清掃 |
地域支援 | 地域清掃活動 旭川アダプトプログラム | ||
DOWAセミコンダクター秋田 | 学術・研究・奨学金 | 地域共同テクノセンター運営委員会(産学連携) | |
社会福祉 | 緑の募金、赤い羽根、青い羽根共同募金 | ||
社会福祉 | 日本赤十字社 | ||
健康・医療・スポーツ支援 | 秋田県体育協会、地域運動会協賛 | ||
DOWA IPクリエイション | 社会福祉 | 地域学童保育の支援 | |
健康・医療・スポーツ支援 | おかやまマラソン | ||
環境保全、自然保護活動 | 児島湖花回廊さくら祭り | ||
地域支援 | 地域祭・イベントの支援 町内会盆踊り、秋祭り | ||
DOWAエフテック | 地域支援 | 地域祭・イベントの支援 夏祭り、秋祭り | |
健康・医療・スポーツ支援 | おかやまマラソン | ||
DOWA メタルテック |
DOWAパワーデバイス | 健康・医療・スポーツ支援 | 塩尻ぶどうの郷ロードレース |
DOWAハイテック | 国際交流・協力 | JICA研修生の受け入れ | |
社会教育 | 子ども大学ほんじょうへの協力 | ||
新日本ブラス | 地域支援 | 地域祭・イベントの支援 旭市七夕祭 | |
文化・芸術支援 | 神西区芸能保存会 | ||
防災まちづくり・防犯 | 神西区消防への協力 | ||
豊栄商事 | 地域支援 | 地域祭・イベントの支援 千葉市花見川区草原自治会夏祭り | |
地域支援 | 地域祭・イベントの支援 大阪市城東区地車保存会秋祭り | ||
DOWAメタニクス | 地域支援 | 地域清掃活動 地域クリーン作戦 | |
防災まちづくり | 交通安全街頭指導、職場防犯管理協会 | ||
環境保全、自然保護活動 | 草刈りと植樹作業 | ||
文化・芸術支援 | 新貝郷日待 | ||
DOWA サーモテック |
DOWAサーモエンジニアリング 真岡工場 | 防災・防犯・まちづくり | 交通安全週間の立哨 |
DOWAサーモエンジニアリング 浜松工場 | 地域支援 | 地域清掃活動 浜名湖クリーンアップ | |
DOWAサーモエンジニアリング 浜松工場 | 地域支援 | 地域祭・イベントの支援 浜松まつり | |
DOWAサーモエンジニアリング 滋賀工場 | 地域支援 | 地域清掃活動 | |
DOWAサーモエンジニアリング 半田工場 | 地域支援 | 地域清掃活動 潮干会清掃 | |
社会福祉 | 潮干会集団献血 | ||
セム | 防災・防犯・まちづくり | 防災町づくり・防犯活動の支援 | |
DOWA ホール ディングス |
卯根倉鉱業 西部事業所 | 社会教育 | 地元中学校の環境学習 |
国際交流・協力 | JICA研修生の受け入れ | ||
東京本社 | 環境保全、自然保護活動 | 児島湖花回廊さくら祭り | |
環境保全、自然保護活動 | 小坂ふるさとの森作り植樹祭 主催 | ||
健康・医療・スポーツ支援 | DOWA杯ジュニアクロスカントリースキー大会 | ||
文化・芸術支援 | 美術館の支援 | ||
卯根倉鉱業 北部事業所 | 社会教育 | 青森県浅瀬石ダム管理者の温川見学案内 | |
地域支援 | 地域清掃活動 | ||
国際交流・協力 | 国際資源大学見学会 |
タイで廃棄物処理を行うESBEC社では、地域を支援するための基金「ESBEC/WMS Community Fund」を設立し、継続的な社会貢献を行っています。この基金はESBEC社が受け入れた廃棄物の量に応じた一定額を積み立てするもので、地域社会との共生を実現するため、その使途は工場周辺の13の集落の代表で構成する「Fund committee meeting」により決定しています。
DOWAグループは、行動規範において、人材が企業活動のすべての基本とし、学歴差、年功差、男女差などに関わらず仕事を進める能力で評価することを定めています。その人材が最大限に力を発揮できるよう、以下の目標を掲げ、さまざまな取り組みを行っております。
DOWAグループでは、事業計画に合わせた適正な人員配置を推進しており、事業展開に必要な能力を有する多様な人材の雇用に努めています。
2015年度末(2016年3月31日)時点の国内従業員数は5,878名で、昨年より192名の増加となりました。なお、国内正社員のうち男性は3,748名(92%)、女性は312名(8%)です。近年はグローバル化に伴い、海外事業所の従業員の割合が増加しており、2015年度の海外従業員数は全体の約34%を占めています。
年度 属性 |
2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | 男性 | 女性 | 男性 | 女性 | ||
国内正規社員 | 役員 | 121 | 0 | 130 | 0 | 121 | 1 |
管理社員 | 715 | 9 | 735 | 12 | 799 | 9 | |
一般社員 | 2,703 | 296 | 2,786 | 306 | 2,828 | 302 | |
国内非正規社員 | 派遣社員 | 405 | 479 | 529 | |||
パート、嘱託・期間雇用 | 859 | 303 | 924 | 314 | 971 | 318 | |
総計 | 5,411 | 5,686 | 5,878 |
年度 属性 |
2013年度 | 2014年度 | 2015年度 |
---|---|---|---|
日本 | 5,411 | 5,686 | 5,878 |
アジア(日本以外) | 2,622 | 2,903 | 2,897 |
欧州 | 10 | 16 | 22 |
北米 | 80 | 92 | 96 |
中南米 | 1 | 3 | 1 |
Total | 8,124 | 8,700 | 8,894 |
DOWAグループでは、「グローバルな事業で勝ち抜き、価値を認められる人材集団であり続ける」ことを目指し、人材育成の面でも、各職場で継続的に教育を実施する取り組み、若手社員のOn The Job Training(OJT)の強化策の推進、実践的な教育機会の拡充、異なる職務の経験(計画的異動)、自発的な人事異動のしくみ等を通じた人材育成・活用施策を展開しています。
DOWAグループ全体で行う階層別教育、専門別研修の他、事業所ごとに技術、環境、安全など、幅広い教育を実施しています。2015年度は、人材を育成する文化を定着させる取り組みを重点的に実施しました。
めまぐるしく変化する時代や環境に対応できる人材を育てるために、より戦略的、より本質追求型の教育を目指して、毎年研修の見直しを実施しています。2016年度はDOWAグループの現場力の底上げと個人の考える力の強化を目的として、二つの新規プログラムを導入する予定です。一つは生産現場の監督者向け教育プログラム、一つは本質的な問題解決思考力を鍛える特訓プログラムです。また、海外事業の拡大に伴い、グローバル事業要員の拡充・養成を目的とした教育プログラムを展開し、変化に柔軟に対応できる強い組織を目指します。
対象者 | 研修内容 | 参加者数 (名/2015年度) |
延べ研修時間 (時間/2015年度) ※研修時間のみ |
---|---|---|---|
経営幹部(継続) | トップマネジメント研修 | 58 | 470 |
次期経営幹部(継続) | ビジネスリーダー養成研修 | 16 | 1,440 |
管理職(継続) | マネジメント研修、部下育成研修 | 67 | 1,590 |
中堅社員(継続) | リーダーシップ研修 | 36 | 580 |
入社3年目まで(継続) | 新入社員研修、OJT、フォローアップ研修 (スキル向上、組織内の自己確立) |
228 | 15,000 |
事業所 | 教育・講習内容の一例 | |
---|---|---|
グローバル | 蘇州同和資源綜合利用有限公司 | 消防当直責任者講習 |
危険化学品取扱担当者講習 | ||
安全生産責任者講習 | ||
DOWA THT AMERICA, INC. | フォークリフト講習 | |
ESBEC (Eastern Seaboard Environmental Complex Co.,Ltd) |
High Impact Communication | |
Q.E. for great supervisor | ||
Technical Fire | ||
PPLi (PT Prasadha Pamunah Limbah Industri) |
Hazardous waste management | |
Basic Fire Fighting | ||
Asbestos handling | ||
DOWA Thermotech(Thailand) Co., Ltd. | Touch Panel Pro-face GP-ProEx | |
DOWA Metaltech(Thailand) Co., Ltd. | E-License 設備届出講習会 | |
昆山同和熱処理工業炉有限公司 | フォークリフト運転講習 | |
クレーン講習 | ||
HIGHTEMP Bangalore | Refresher training on ISO/TS 16949 | |
Equipment configuration & basic metallurgy | ||
HIGHTEMP Bangalore-Nelamangara | Refresher Course on ISO | |
Attitude | ||
リーダーシップ研修 | ||
HIGHTEMP Pune | 問題解決技術講習 | |
CQI-9 熱処理システム評価 | ||
APQP/PPAP/FMEA(IATF 16949コアツール研修) | ||
DOWA ECO-SYSTEM SINGAPORE PTE. LTD. | Import Export procedures & international trades | |
DOWA METALS&MINING Co.,Ltd. | SEMINAR ISO9001:2015 FOR JAPANESE | |
REQUIREMENT OF ISO9001:2008 | ||
INTRENAL AUDIT OF ISO9001:2008 | ||
PT.DOWA THERMOTECH INDONESIA | キャリブレーション技術講習 | |
溶接講習 | ||
防火講習 | ||
DOWA エコシステム |
エコシステム山陽 | 自主保全士講習 |
危険物乙4類講習 | ||
エコシステム秋田 | 安全衛生講習 | |
エコリサイクル | QC検定2級、3級受験教育 | |
DOWA通運 | 玉掛け技能講習 | |
整備管理者選任前研修 | ||
はい作業主任者技能講習 | ||
エコシステムジャパン | 特別管理産業廃棄物収集運搬業講習会 | |
エコシステムリサイクリング 東日本 | 現場改善巡視研修 | |
エコシステムリサイクリング 西日本 | TTC研修/設備技術者教育 | |
アクトビーリサイクリング | TTC研修/設備技術者教育(初級) | |
TTC研修/設備技術者教育(中級) | ||
低圧電気特別教育 | ||
エコシステム岡山 | TTC研修/設備技術者教育 | |
QCストーリー研修 | ||
グリーンフィル小坂 | 最終処分場技術管理士講習 | |
エコシステム小坂 | TTC研修/設備技術者教育 | |
エコシステムリサイクリング 北日本 | 設備保全実習 初級コース | |
乾燥設備作業主任者技能教習 | ||
フォークリフト運転技術技能講習 | ||
メルテック | TTC研修/設備技術者教育 | |
DOWA メタルマイン |
秋田レアメタル | TTC研修/設備技術者教育(初級) |
秋田製錬 | 低圧電気特別教育 | |
秋田ジンクソリューションズ | TTC研修/設備技術者教育(初級) | |
TTC研修/設備技術者教育(中級) | ||
フォークリフト運転技能講習 | ||
小坂製錬 | 玉掛け・フォークリフト・クレーン・溶接等技能講習等 | |
安全管理者、保安講習 等 | ||
日本ピージーエム | 危険物乙4類講習 | |
高圧ガス丙種化学講習 | ||
アーク溶接技能講習 | ||
秋田ジンクリサイクリング | TTC研修/設備技術者教育(初級) | |
DOWA エレクトロ ニクス |
DOWAエレクトロニクス岡山 | TTC研修/設備技術者教育 |
技能講習ほか(フォークリフト、クレーン、研削と石など) | ||
DOWAセミコンダクター秋田 | 第二種電気工事士講習 | |
DOWA IPクリエイション | フォークリフト運転技能講習 | |
玉掛け技能講習 | ||
クレーン運転特別教育 | ||
DOWAエフテック | クレーン運転(5トン未満) | |
フォークリフト運転 | ||
低圧電気取扱講習 | ||
DOWA メタルテック |
DOWAメタル | 機械保全技能士資格取得社内講習 |
DOWAパワーデバイス | TTC研修/設備技術者教育 | |
職長教育 | ||
品質管理講習 | ||
DOWAハイテック | 毒物劇物取扱責任者試験 | |
危険物取扱者試験 | ||
低圧電気取扱業務特別教育 | ||
新日本ブラス | TTC設備保全教育(初級) | |
自由研削砥石取替特別教育講習 | ||
クレーン運転特別教育 | ||
DOWAメタニクス | 技能講習他 | |
技能検定講座 | ||
自主保全一級講座 | ||
DOWA サーモテック |
DOWAサーモエンジニアリング 真岡工場 | フォークリフト講習 |
クレーン、玉掛け講習 | ||
粉じん作業講習 | ||
DOWAサーモエンジニアリング 半田工場 | TTC研修/設備技術者教育 | |
QC検定 | ||
熱処理技能士 | ||
DOWAサーモエンジニアリング 太田工場 | 金属熱処理技能士取得 | |
QC検定取得 | ||
金属材料試験技能士取得 | ||
DOWA ホール ディングス |
卯根倉鉱業 西部事業所 | TTC設備保全教育(初級) |
TTC設備保全教育(中級) | ||
車両系建設機械講習 | ||
東京本社 | TTC研修/設備技術者教育 | |
卯根倉鉱業 北部事業所 | TTC設備保全教育 | |
玉掛け講習 | ||
刈払い機取扱い作業者講習 |
行動規範にある「仕事を進める能力で評価する」理念から、DOWAグループでは、以下の方針のもと、公正な評価・処遇が行われ、育成に活用される状態を目指して取り組んでいます。
考課者・被考課者に対する訓練をグループ全体での取り組みと位置付け、継続的な教育の機会を設けることで、適切な評価・処遇・育成に努めています。2015年度からは、全国の事業所において、被考課者説明会および考課者トレーニングを開催しているほか、新任マネージャーに対する考課者訓練も引き続き重点課題として行っています。また、制度運用状況を評価するため、制度サーベイを例年実施し、抽出した課題に基づき、継続的な改善を図っています。
従業員のキャリア開発支援、および人材の流動化を目的として導入した制度で、対象者が自分のキャリアについてPR(これまでの実績とこれから実現したいこと)を行い、興味を示した各事業会社の幹部との面談で双方が合意すれば異動が実現するものです。対象者は上司・自部門を経由することなく、募集のある部門へ直接異動希望を出すことができます。
グループにおけるグローバル展開や事業領域の拡大する中、多様な個性を持つ従業員がそれぞれの力を十分に発揮することが、企業の成長につながると考えています。
DOWAグループはダイバーシティ推進の一環として、国籍によらずグローバルに働くという考えのもと、採用段階からの仕組みづくりを進めています。総合職の新卒採用において、海外大学を卒業した日本人留学生や外国人、海外からの外国人留学生を積極的に採用しており、採用実績も年々増加しています。さまざまな国・地域での人材雇用の拡大に伴い、採用時における人権への配慮とともに、当社の理念や方針等を伝える教育を行っています。
また、海外事業所へ赴任する従業員に対しても、赴任前に研修を実施し、異文化理解等の多様性受容教育も実施しているほか、2015年度からはグローバルで活躍できる人材層を拡充する目的で、海外事業所での実地研修を含むグローバルチャレンジプログラムを開始しています。今後も、グローバル人材層の拡充に取り組んでいきます。
DOWAグループでは、海外拠点の従業員も含めたグループ全体での教育を推進しています。2015年度は、中国、タイ、インドネシアの現地採用スタッフが来日し、本社や主要事業所、研修センターにて安全、コンプライアンス、設備保全などに関する研修や、幹部候補社員を対象とした国内での中長期の研修を実施しました。
総合職採用の女性は入社人数全体の1~2割と、決して多くはありませんが、事業環境変化、職場環境変化に伴い、女性社員比率は年々増加しています。採用・昇格・昇進などにおいても性別による区別なく、実力に応じた評価を行っています。2015年度は、ライフイベントと仕事を両立する女性社員、国内外問わず全国各地で活躍する女性社員も増加しました。これらの取り組みが評価され、当社としては初めて「平成27年度なでしこ銘柄」に選定されました。2016年度は、多様な人材がそれぞれの能力を最大限発揮できるような働き方を目指し、意識改革に向けた教育プログラムを実施する予定です。
〈なでしこ銘柄〉
経済産業省と東京証券取引所が女性活躍推進に優れた企業を選定する取り組み グループにおけるグローバル展開や事業領域の拡大する中、多様な個性を持つ従業員がそれぞれの力を十分に発揮することが、企業の成長につながると考えています。
定年後も引き続きDOWAグループでの勤務を希望する社員に対して、2013年度から再雇用制度を改定し、役割に応じた処遇体系の新設など、定年年齢に到達した社員がさらにやる気を持って働くことのできる環境整備を行っています。また、定年後のライフプランに関する情報提供を目的として、毎年、一定年齢に到達した社員を対象としたセミナーを開催しており、2015年度は100名を超える従業員の方にご参加いただきました。
2015年度は、グループ全体の法定障がい者雇用率を達成することができませんでした。当社の製造現場では、障がいのある方々にとって必ずしも働きやすい環境が実現できるとはいえないため、全事業所で一律の増加を目指すのではなく、雇用事業所の中でより質の高い職場環境づくりを進めることや、職場体験の推進に取り組む一方で、障がい者雇用を専門とする人材紹介会社の活用等も並行して行い、雇用の増加に取り組みます。
DOWAグループのワーク・ライフ・バランスは、従業員がそれぞれのライフスタイルに応じて能力を最大限に発揮できるよう、仕事と家庭生活の両立を重視し、フレックスタイムなどの柔軟な勤務制度や子育て・介護目的の休暇制度の導入などの職場環境の整備を進めています。
DOWAグループでは、柔軟な勤務時間がとれるようコアタイム無しのフレックスタイム制度を導入しています。また、ボランティア休暇や一定の勤続年数ごとに取得できるリフレッシュ休暇制度のほか、子の看護休暇の有給化(5日まで)、育児を理由とした場合の転居を伴う異動の制限など、法に定められている以上の支援策を整備しています。
年々各制度の利用者数は増加しており、2015年度は育児休職者が女性25名、男性1名の取得がありました。また、子の看護休暇は男性13名、女性15名の取得がありました。
年次有給休暇取得状況については、平均付与日数20日に対し約60%でした。事業所ごとに、業務状況に応じて計画年休の推進や年次途中の取得状況のフィードバックなどを行い、取得率の向上に取り組んでいます。
国内の事業所では、法令に従い、時間外労働に関する労使協定を締結し、所轄の行政当局に届け出ています。2014年度からは、勤務管理システムを刷新し、一定の労働時間を超過した場合に管理者への改善計画の提出の義務付けや、労働時間管理の主体となる新任マネージャーを対象とした労務管理教育を実施しています。また、2016年度には、労働時間管理に関する専門委員会を設置し、労働時間低減の取り組みをさらに強化していく予定です。引き続き、ハード・ソフト両面からの労働時間管理強化に努めていきます。
CSR部門では、毎年新入社員を対象として、ワーク・ライフ・バランスに関するアンケートを実施しています。2015年度は、85%以上がフレックスタイムを、75%が短時間勤務の活用を希望するなど、柔軟な労働時間制度について関心が高まりました。また、今後5年で重要性が増すCSRの取り組みとして、約75%の新入社員がワーク・ライフ・バランスを選択しました。その理由として、「労働安全や仕事の質の向上に影響を与える」、「少子化時代における人材確保」、「人材の多様性とともに働き方の多様性が企業の価値向上につながる」など、さまざまな意見が寄せられました。今後もこれらのアンケート結果も参考にしながら、ワーク・ライフ・バランスの取り組みを進めていきます。