DOWA CSR報告書2016

特集
海外事業においてのCSR

DOWAグループは、
事業を行う国や地域に根ざした企業として、
社会と企業がともに持続的に発展していく
関係づくりに努めています。

世界第4位の人口を持つインドネシアは、アジア諸国の中でも安定的で高い経済発展を続けています。DOWAグループは、多くのグローバル企業が進出するインドネシアにおいて、環境・リサイクルと熱処理の2事業を展開しており、今後さらなる飛躍の可能性を秘めたインドネシアにおいて欠かすことのできない存在となっています。

DTI(PT.DOWA THERMOTECH INDONESIA)
自動車・機械産業発展の一翼をインドネシアで担う熱処理加工受託会社

DTI(PT.DOWA THERMOTECH INDONESIA)は、首都ジャカルタ中心部より東に約50km、車で約1時間の至近な場所に位置するカラワン工業団地に2012年6月に設立され、自動車部品や建設機械部品等に金属の強靭性や耐疲労性を高める熱処理加工を受託する会社です。
2015年3月には、炉の設置可能スペースが開業時の3倍となる第3期建設工事が完了しました。
DTIが立地するカラワン工業団地には自動車工場およびその関連工場が集積しており、この地に根を下ろし、熱処理加工サービスを展開しています。

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DTF(PT.DOWA THERMOTECH FURNACES)
インドネシアの熱処理設備を舞台裏で支えるメンテナンス事業

DTF(PT.DOWA THERMOTECH FURNACES)は、2013年5月、DTIと同所に設立されました。熱処理設備の据え付けやメンテナンス事業を行っています。
近年、インドネシアで販売台数を伸ばしている二輪・四輪車の多くは日系メーカーのもので、その製造を支えているのが当社の熱処理事業です。DOWAサーモテックは、従前からインドネシアにおいて自動車および部品メーカーに熱処理設備を多数納入してきましたが、DTIとDTFの連携により、熱処理加工事業とメンテナンス事業をそろえた総合熱処理メーカーとして顧客のニーズに多方面から対応できる体制を構築しています。


PPLi(PT. Prasadha Pamunah Limbah Industri)
インドネシアで唯一の総合環境・廃棄物処理会社

PPLi(PT.Prasadha Pamunah Limbah Industri)は、インドネシアで唯一の有害廃棄物の最終処分場を所有する廃棄物処理会社です。1994年にジャカルタより南に約40km離れたボゴール県に設立され、2009年にDOWAグループに加わりました。PPLiは、産業廃棄物の収集・運搬、中間処理、最終処理の他に、リサイクル、汚染土壌の調査・浄化等、総合的な環境事業を行っています。
廃棄物処理は全ての産業に通じており、インドネシアの社会インフラを支える存在として、唯一の有害廃棄物の最終処分場を運営するPPLiの責任は重大です。
PPLiの最終処分場は、US-EPA(米国環境保護庁)基準に準じた構造とするとともに、地下水、表層水、浸出水、最終放流水等のモニタリングも法令等に基づいて定期的に実施しています。これに加え、埋め立て完了後も、30年間にわたり同等の管理をすることが義務付けられています。

PPLiは、インドネシア全島から廃棄物の収集・運搬を行っており、廃棄物処理業者においては、廃棄物を安全、確実に輸送することも、重要な役割となります。各種タイプのトラック、コンテナ類を取りそろえることで、さまざまな性状、形状の廃棄物に応じた安全な輸送を可能にしています。また、PPLiの所有するトラックには、全車両にGPSが装備されており、このシステムを用いて各トラックの位置や経路を常時チェックして、運行を管理しています。顧客の廃棄物集荷サイトからPPLiまで、トラックの運行経路を追跡し、ドライバーの安全運転管理や渋滞の多いインドネシアでのスケジュール管理に取り組んでいます。
近隣地域の住民からの理解を得ながら事業を行っていくことは会社経営上とても大切で、廃棄物処理事業を行っているPPLiでは、これをとりわけ重要なものと位置付けています。PPLiでは、CSR活動の中でも、近隣地域の生活向上、コミュニティ活動の支援に積極的に取り組んでいます。地域コミュニティの渉外担当も専任し、その担当が地域コミュニティの各代表者からの要望等を聞き取り、話し合いのうえ、支援が公平かつ公正に行き届くよう配慮しています。具体的には、地元小学校への教師派遣に対する援助、地域住民を対象とした医療衛生活動の支援、集会所等の建設支援等を行っています。

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