DOWAサーモテック

Leader's Voice

DOWAサーモテックにとって、二酸化炭素排出量削減の取り組みは、事業の継続、社会への貢献、社会からの信頼を得るためには、重要なテーマのひとつと考えております。
これまで、省エネ熱処理設備の導入などを進めており、工業炉部門では、二酸化炭素排出量削減に貢献できる信頼性の高い熱処理設備の開発に取り組んでまいりました。
昨年の7月には中国上海地区において、工業炉の製造拠点として、昆山同和熱処理工業炉有限公司を発足。事業のグローバル化を一気に加速させております。
一方、国内においては、廃ショット粉、廃油のリサイクルなど、工場から出る産業廃棄物の排出量削減の取り組みも進めており、今後とも、更にもう一段の削減に向けて取り組む所存であります。

代表取締役社長 住田 敏郎

DOWAサーモテックの主要工場の紹介:DOWAサーモエンジニアリング株式会社 中京半田工場

所在地:〒475-0032 愛知県半田市潮干町1-12
従業員:77名(2011.3末)

中京地区最大の熱処理工場

写真写真中京半田工場は、主に自動車部品に浸炭焼入れと呼ばれる熱処理加工を行っています。これは金属部品をより強く、より永く使えるものとするために、鋼の表面に炭素を侵入させて熱処理を行うもので、ガス浸炭という方法を用いています。近年、自動車の高性能化に伴い、部品の高品質・高機能化及び軽量化が加速していますが、これまで培った技術やノウハウを活かし、高精度かつ安定した品質で信頼性の高い熱処理加工を提供しています。
当社は、31機の炉を抱える中京地区最大の熱処理工場ですが、その機器の多くがオートメーション化されており、コンピューターで中央管理されているため、ヒューマンエラーが最小限に抑えられています。また倉庫からの搬出、運搬、炉への投入など最適化された自動搬送で組まれているため、無駄の少ない省エネ工場です。

小さなバーナーに着目

写真熱処理加工においては年間を通して大きなエネルギー(電気及び都市ガス)を使用するため、省エネルギーを当社の重点テーマと位置づけ、燃料転換や計画的な生産調整などによって省エネを進めています。また、熱処理を行う製品の量や求められる品質(浸炭の深さなど)に応じて、工程の違う炉を最適に組み合わせるなどソフト面での省エネルギーも実践しています。
この省エネルギー活動は小さなパーツにも取り入れられています。炉には、炉扉の開閉時に炉内の雰囲気ガスと外部の空気が交じり合わないように、カーテンといわれる炎の幕を張るための小さなバーナーが常時点灯されています。当社ではこのバーナーが設置された炉の数が多い上、ほぼ24時間点灯されているため、バーナーの炎を少し絞ることによってもかなりの省エネが見込まれます。しかし、もしバーナーの炎がきちんとカーテンに着火できなければ爆発の危険性があるため、安全面に考慮しながら慎重に改善を進め、現在一部のバーナーの最小化に成功しました。今後は他の炉にも適応すべく検討を進めているところです。

担当者からひとこと

半田工場 生産技術課長 神杉普文

写真

半田工場は第1種エネルギー管理指定工場に該当しています。そのため、毎年エネルギー削減目標に向けて加工部と工場が一体となりエネルギー使用量の削減に取り組んでいます。今回の取り組みはガスの使用量の多い半田工場では一番の省エネアイテムであり大いに期待しているところです。今後はエネルギー使用量の見える化を行うことにより全従業員に更なる省エネの意識付けを行えればと考えています。

情報共有は品質向上の第1歩

写真当社では、「朝市」と呼ばれるボードを設置した情報共有化の場を設け、毎朝リーダー間のミーティングを行っています。リーダーは、課題や重要事項を持ち帰り、従業員間で話し合います。この取り組みによって、従業員の情報共有が進み、品質改善、リスクの未然防止など様々な効果を上げています。組織の活動においては、一人ひとりの意識の向上が全体の生産活動の向上につながるため、今後も現場での情報共有に積極的に取り組みます。

担当者からひとこと

半田工場 副工場長 林田 英樹

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「朝市」とは問題を市場のように広げてみんなで検討しあう場を言います。半田工場ではこの活動を3年ほど前から品質問題の発生防止、流出防止を合言葉に実施しており、最近では設備異常管理、変化点管理、特性推移図管理、生産出来高管理のボードも加えて、トータル的な操業管理を実現させようと日々実施しております。その成果として昨年度は品質不良品費の52%低減を達成しました。中でも設備突発停止によるトラブルは84%の低減ができました。
3年の活動の中でやっと全員参加での活動が定着できるようになりました。

TOPICS 2010 地元自治体との環境保全協定

写真近年、環境問題は多様化しており、地球温暖化を始めとする地球環境問題への対応や、地域社会の一員として環境に配慮した事業展開など、企業活動に対する社会の考え方が大きく変化してきています。こうした環境問題や社会の意識変化に対応するため、事業所の責任と役割を明確にし、事業活動に伴う環境負荷低減を図ることを目的に、平成23年2月22日、半田市との間に「環境保全協定」を締結しました。

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