DOWAエコシステムは、1970年代から環境・リサイクル事業に取り組み、廃棄物処理・土壌浄化・リサイクルの分野で運搬から最終処理まで一貫したサービスを提供しています。アジアを中心とした海外でもいち早く環境事業を展開し、高い技術力を持つ日系の環境・リサイクル企業として、アジアの環境改善に貢献します。
事業分野
廃棄物処理事業 | 土壌浄化事業 | リサイクル事業 |
主な商品とサービス
廃棄物処理、管理型最終処理、土壌浄化、金属リサイクル、家電リサイクル、自動車リサイクル、環境コンサルティング、貨物輸送など
〈DOWAエコシステム主要工場の紹介〉
日系初のリサイクル工場として10年にわたる信頼と実績
これまでの金のリサイクル量は累計で約3,800kg。
高度なリサイクル技術、環境対策技術を有する先進的モデルとして中国の資源循環と環境保全の両立へ向けて取り組んでいます。
所在地/中華人民共和国江蘇省蘇州市蘇州新区三聯街28号
従業員/ 76人(2014.3末)
環境モデル企業として中国の社会課題に貢献
中国では急速な経済成長により、資源不足の一方、増え続ける廃棄物や環境汚染が大きな社会問題になっています。当社は2003年の設立より、資源の有効利用と環境保全の両立を目指し、ダイオキシンなどの厳しい排ガス、排水規制に対応する処理設備を導入し、積極的に環境負荷低減に取り組んできました。
2010年には家電・湿式・乾式の3つの機能を備えた中国初のリサイクルモデルを立ち上げ、多種多様な原料からの金属回収を可能にしただけでなく、家電のフロンや湿式工程の廃水を乾式工程で処理するなど、それぞれの工程を組み合わせて最適な処理を行う理想的な工場に進化しました。国際的にも規制を受けるフロンについては、中国国内でリサイクルと処理を同時に行う施設の例がなく、江蘇省のリサイクル工場7社からも受け入れるなど、中国の環境負荷低減に貢献しています。
中国家電3社会による安全への取り組み
中国では、2011年「廃棄電器電子製品回収処理管理条例」が施行され、家電5品目(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン・PC)のリサイクルが義務化されました。現在、DOWAグループでは、天津市、江西省にも家電リサイクル工場を展開しています。この3社で「中国家電3社会」を立ち上げ、CSR方針の重点施策である労働安全に共同で取り組んでいます。3社会にはローカルスタッフも参加し、作業標準書の見直しや適切な保護具の選定、安全クロスパトロールなどを実施しています。また、スタッフのレベルアップを目的に、選抜メンバーを日本のグループ工場に派遣するなど人材教育も進めています。
最も早く事業を開始した当社は、実績に基づく技術の蓄積とノウハウを活かし、マザー工場として、技術面のみならず安全面でも先導的役割を果たしていきたいと考えています。
副課長 呉 春鋒
乾式工場では、危険廃棄物の適正焼却処理を行うことにより、地元の環境保全に貢献するとともに、家電工場で発生するTV基板などを焼却減量し、銅製錬原料としています。基板には銅以外にも有価元素を含む部品が装填されていますが、前処理工程を追加稼動することで、従来の焼却法のみでは回収できなかったこれらの元素をより無駄なく回収するとともに、収益向上にも貢献しています。また、湿式工場では、LEDなどの電子部品メーカーで発生する金付治具からの金回収洗浄事業に注力し、回収金量増加に貢献しています。
副課長 譚 遵勝
私は現在廃家電の解体工場を担当しています。現在の解体数量目標は月間5万台です。今後、法律に基づく解体対象品目が5種類から14種類へ拡大していきますが、安全面を考慮した解体手順書の作成を進めていこうと思っています。
蘇州の夏は40℃近い高温になります。この季節の作業環境改善にも取り組んでいます。また、今年計画しているテレビ解体ラインの改造でも、安全と効率が両立するよう検討を進めています。
設立10周年と展示室の公開
2013年、当社は設立10周年を迎えることができました。これまで中国におけるリサイクルのモデル企業として政財界の要人を含む多くの見学者を受け入れていますが、10周年を機会に地元高新区の技術教育センターの学習施設としても活かせるよう、展示室をリニューアルしました。映像やパネル、実物の家電類を用いたリサイクルの処理フローや当社の環境対策などの展示を通じて、資源の大切さやリサイクルの重要性を学んでいただけるよう工夫しています。地域と共生する先進企業として、資源循環の道筋を示し、地域の環境意識の向上に貢献するため、この展示室を役立てていきたいと考えています。