生物多様性への取り組み
DOWAグループの事業活動は、原料の調達、水やエネルギーの供給など、自然から恵みを受けている一方、廃棄物、 排水、化学物質やCO2の排出などによって直接的・間接的に影響を与えています。この認識のもと、当社は生物多様性とそれを支える環境保全につながる活動を展開します。
生物多様性保全と生態系サービスの持続可能な利用
これまで当社の生物多様性・生態系保全活動は、自社保有森林の管理や植樹などを中心に、自然保護と地域貢献を取り組みの柱としてきました。かつて鉱山活動による森林破壊を経験した当社にとって、緑化や地域固有植生の復活などの活動は使命であり、真剣に取り組んできました。また地域の方々との重要な交流の場としても、大きな成果を上げてきました。
一方で、年々生物多様性保全の重要性は増し、企業もその保全と持続可能な利用にスピードを持って取り組むことが求められています。
このため、当社の事業活動と生態系との関わりや社会的な動向を社員が理解し、全社で事業活動に反映させていくために、2013年度にDOWAグループの生物多様性基本方針と行動指針を策定しました。
生物多様性基本方針 |
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私たちDOWAグループは、自らの事業活動が生物多様性が生み出す自然の恩恵を受けており、その恵みを持続的に享受するには生物多様性の保全が重要であることを認識し、社会の一員として生物多様性の保全と持続可能な利用に自発的かつ継続的に取り組みます。 |
行動方針
- 事業による影響の把握と取り組みの実施
私たちは、事業活動がどのような生態系サービスに依存し、どのような影響を与えるかを把握・分析し、影響の回避ならびに低減に努めます。 - 従業員の認識
私たちは、生物多様性に関する従業員の教育および意識向上に努めます。 - 資源循環型の経営
私たちは、省資源、省エネルギー、3R等の活動を通じて、資源循環型の社会風土の形成に努め、総合的な取り組み を通じて生物多様性の保全を目指します。 - 多様なステークホルダーとの連携
私たちは、事業に関係する多様なステークホルダーとのコミュニケーションを通じて情報の共有に努め、生物多様性の 持続可能な利用を図ります。
2014年度は、事業活動と生態系サービスの関わりという視点から、自社の活動のどこに優先的に取り組むべきか、どのように生物多様性を保全すべきか、検討を進めます。
今後も、当社の事業と生態系保全活動についてご理解いただくため、地域の方々のご協力のもと植樹祭や親子森林教室などを継続的に実施していく予定ですが、同時にサプライチェーンを通じたCSR調達活動や、重要な自然資本である水リスクの把握など、多面的な活動を展開していきたいと考えています。