経済性報告
中期経営計画 事業構造改革III
DOWAグループの実績
3か年の中期計画「事業構造改革III 〜 Jump up to the New Stage 〜」の第2年度として、M&Aや生産設備の増強などの積極投資を実行し、既存事業の強化と成長分野の拡大のための施策を推し進めました。また、新製品の投入などにより増収に努めるとともに、高騰する原料や資材などのコスト削減にも努めました。
当期の連結売上高は前期比4パーセント増の475,826百万円、連結営業利益は同9パーセント減の44,319百万円、連結経常利益は同10パーセント減の44,888百万円、連結当期純利益は同7パーセント減の 24,520百万円となりました。
主要な投資
小坂製錬のリサイクル原料対応型の新型製錬設備建設
小坂製錬(株)において、2006年より約120億円を投じて建設中であったリサイクル原料対応型の新型製錬設備が2007年8月に完成。試験操業期間を経て2008年4月から本格操業を開始いたしました。
エコシステム千葉の新炉建設
関東地区の廃棄物処理拠点・エコシステム千葉(株)において日処理量600トンの新炉の建設に着手しています。2008年10月に完工を予定し、完工後はDOWAグループ全体で、廃棄物の年間処理量100万トン体制となる見込みです。
窒化物半導体工場の建設
半導体事業の製造拠点・DOWAセミコンダクター秋田(株)に、新たに窒化物半導体の製造工場を建設いたしました(2007年2月竣工)。これにより、既にトップシェアを占めるガリウムひ素半導体と合わせて、大幅に商品ラインナップが充実いたします。
タイに伸銅品の加工・販売会社を設立、工場建設に着手
タイに伸銅品の加工・販売を行う現地法人「Dowa Metaltech(Thailand)Co., Ltd.」を2006年に設立し、工場建設に着手しました(2007年夏竣工)。将来的にはタイを中核としてアジア全域への供給体制を構築し、グローバルな事業展開を推進します。
事業部門別実績
製錬 | 小坂新プロセスの導入、亜鉛事業のリサイクル強化など、事業基盤の安定化に向けた取り組みを実行 |
環境・リサイクル | 廃棄物処理の新焼却炉建設、リサイクル処理メニューの拡大など、事業拡大策を実施 |
電子材料 | メタル粉など既存商品の強化に加え、窒化物半導体、ナノ金属粉などの新規開発を加速 |
金属加工 | DOWA メタニクスの株式取得などの積極投資、タイ工場操業開始などのグローバル展開を推進 |
熱処理 | 国内外での熱処理拠点設立、工業炉部門における環境負荷低減の新型炉の開発などを実行 |