経済性報告・環境会計
財務ハイライト
前年度からの世界規模での不況は回復の兆しを見せ、また金属相場も高水準で推移しました。さらに期初に掲げた人件費・経費・操業改善など年間100億円のコスト削減目標を達成し、経常利益138億円を達成しました。
IT関連や自動車で予想より早期に需要が回復し、電子材料部門・金属加工部門で増益となりました。
環境会計
環境保全のために当社が取り組んだ内容とその成果を定量的に把握し、評価することを目的に、環境会計の集計を行っています。環境への配慮のために用いた費用(環境コスト)と、環境配慮により得られた利益(環境収益)について集計しました。
環境収益については、透明性と保守性の観点から、根拠が客観的に確認できるものに限るものとし、リサイクル原料など、廃棄物中の有価物の売却によって得られた収益のみを対象としました。
環境コスト
2009年度の環境コストは12,416百万円で前年度に比べて約倍増しています。これは主に、秋田製錬における硫酸プラント建設に係る設備投資によるものです。内訳としては、公害防止に関するコストと自社内の廃棄物のリサイクルと処理に係るコスト(資源循環コスト)が大きく全体の約93%を占めています。
また、事業エリア内におけるコスト、社会活動コスト、環境損傷コストが増加しているのに対し、上・下流コスト、管理活動コスト、研究開発コストの項目については減少しています。
大分類 | 中分類 | 2005年度 | 2006年度 | 2007年度 | 2008年度 | 2009年度 |
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1 事業場 エリア内 コスト |
1. 公害防止コスト | 2,670 | 2,707 | 2,810 | 3,399 | 10,215 |
2. 地球環境保全コスト | 104 | 147 | 181 | 227 | 109 | |
3. 資源循環コスト | 1,049 | 1,042 | 1,473 | 1,558 | 1.394 | |
2 上・下流コスト | 700 | 48 | 204 | 24 | 21 | |
3 管理活動コスト | 659 | 427 | 606 | 563 | 267 | |
4 研究開発コスト | 412 | 321 | 404 | 234 | 74 | |
5 社会活動コスト | 148 | 11 | 9 | 16 | 117 | |
6. 環境損傷対応コスト | 112 | 73 | 192 | 72 | 219 | |
総計 | 5,854 | 4,776 | 5,878 | 6,091 | 12,416 |
環境収益
金属・スクラップ類や金属を含む水処理沈殿物などをリサイクル原料として売却したことによる収入は295百万円で、昨年度より増加しました。また、昨年度から海外におけるデータも集計対象としましたが、売却量は国内よりも少ないものとなっています。
2005年度 | 2006年度 | 2007年度 | 2008年度 | 2009年度 | ||
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国内 | 数量(千t) | 20.7 | 20.4 | 23.3 | 23.1 | 17.6 |
金額(百万円) | 199 | 178 | 596 | 212 | 295 | |
国外 | 数量(千t) | - | - | - | 0.10 | 0.34 |
金額(百万円) | - | - | - | 2 | 7 | |
合計 | 数量(千t) | 20.7 | 20.4 | 23.3 | 23.1 | 17.9 |
金額(百万円) | 199 | 178 | 596 | 212 | 303 |