環境経営
OUTPUT
年間温室効果ガス発生量の推移 [国内事業所分のみ]
温室効果ガス
2009年度のDOWAグループ全体での温室効果ガス排出量は1,187千t(国内1,166千t、海外22千t)で、国内における温室効果ガス発生量は、昨年度に比べて6%減少しています。2009年度は、秋田製錬における電力使用量が減少し、それにともない電力起源のCO2排出量が減少しました。
排出量の面では、DOWAエコシステムとDOWAメタルマインが大きな割合を占めています。一方、発生源の面では、電力起源の排出が最も大きく、続いて廃棄物系原材料起源が大きな割合を占めています。
また、環境事業である外部からの廃棄物の焼却処理に起因するCO2の排出が大きいことが特徴となっています。2009年の国内事業所において、社外から受け入れた廃棄物の焼却に起因するCO2の排出量は、年間で420千t程度にもなっています。
このような排出については、受入側が削減することは困難です。そのため、廃棄物焼却熱を使った発電や蒸気利用などのサーマルリサイクルを進め、有効利用を図っています。
CO2排出量は、電力購入量、燃料購入量、及び受入廃棄物量に対して、温対法における排出係数を乗じて求めています。このうち、廃棄物由来のCO2排出量は、行政などへの報告値と、必ずしも一致しない場合があります。これは、この報告書における算定方法が、行政へ報告する際に使用する算定方法と、算定にあたっての前提条件が一部異なっているためです。
海外事業所からのCO2排出量には、廃棄物の焼却由来のCO2排出量を含めていません。これは海外では日本と廃棄物の分類が異なり、適切な排出係数を設定することが困難なためです。
〈 電力起源+燃料起源 〉
〈 廃棄物起源 〉
〈 電力起源+燃料起源+廃棄物起源 〉
■その他の排出量
2009年度のGHGs由来のCO2排出量は、25,200kg-CO2でした。これは、ハイドロフルオロカーボン(HFC-134a:4kg、HFC-125:20kg)の使用によるもので、DOWAグループ全体の温室効果ガス排出量の0.0004%とわずかな量ですが、地球温暖化防止の観点から今後も削減に取り組みます。
■2009年度の地球温暖化対策への取組
省エネルギー活動 | ◎モーターのインバータ化 ◎夜間電力使用 ◎工場内照明設備の交換 ◎焼却炉へのエアー流入削減 ◎構内過剰照明の削減 ◎設備運転条件の最適化による電力使用量削減 ◎ライン集約によるライン撤去 ◎変台トランス更新 |
再生可能エネルギーの導入 | ◎太陽光発電 |
CO2排出の少ない燃料への転換 | ◎ガソリンから天然ガスへの転換 ◎隣接する会社からの蒸気利用 ◎事務所暖房としてペレットストーブを運用 ◎燃料を重油からLPGに転換 |
運輸における活動 | ◎輸送手段をトラックから鉄道に切り替え ◎集荷・転売における効率化 |
その他、身の回りの活動 | ◎休憩時間の照明の消灯 ◎消灯の励行 |
廃棄物
2009年度の廃棄物発生量は約367千t(国内358千t、海外9千t)で、国内における廃棄物発生量は、前年度に比べ10%増加しました。これは主に、エコシステム千葉おける新炉の稼動により、廃棄物の処理量が増加したことによるものです。
国内事業所から発生する廃棄物の種類としては、産業廃棄物が92%、一般廃棄物(事業系)が8%で、産業廃棄物の内訳として主なものは、燃えがら(34%)、汚泥(25%)、鉱さい(22%)、ばいじん(12%)となっています。
〈 年間廃棄物発生量の推移 〉[ 国内事業所分のみ]
〈 産業廃棄物の内訳 〉 [国内事業所分のみ]
リサイクル
2009年度のリサイクル量は433千t(国内423千t、海外11千t)で、国内におけるリサイクル量は、前年度に比べ約21%減少しました。これは主に、処理土壌の減少によるものです。
国内事業所におけるリサイクルの内訳としては、マテリアルリサイクルが84%、サーマルリサイクルが16%で、マテリアルリサイクルの内訳は、主に土壌(59%)、石膏(21%)、金属類(10%)となっています。また、サーマルリサイクルの内訳としては、主にシュレッダーダスト(38%)、廃プラスチック類(12%)となっています。
〈 年間リサイクル量の推移 〉[ 国内事業所分のみ]
〈 マテリアルリサイクルの内訳 〉 [国内事業所分のみ]
■2009年度の包装資材削減の取組
- 容器の大型化による個別包装の削減など、梱包方法の工夫による包装材の削減
- 中古フレコンバッグや通い箱の活用など、容器・包装材の再利用の推進
- 容器包装の持ち帰りや納入業者の回収の支援を実施
大気汚染防止
2009年度の排ガス排出量は約7,723百万m3(国内7,470百万m3、海外253百万m3)で、国内の排ガス排出量は、前年度からほぼ横ばいで推移しています。
また、国内の窒素酸化物の量は前年から概ね横ばいで、硫黄酸化物は前年に比べて41%減少しました。この硫黄酸化物の削減には、秋田製錬における硫酸プラントの新規稼動(排煙脱硫装置プラントの新規稼動)が寄与しています。
〈 年間排ガス量の推移 〉 [国内事業所分のみ]
〈 物質別排出量の推移 〉 [国内事業所分のみ]
水質汚濁防止
2009年度の排水量は約103百万m3(国内102百万m3、海外0.3百万m3)でした。2009年度は、秋田製錬において、水使用量が大幅に減少し、これにともない排水量も減少しました。その結果、DOWAグループ全体の排水量が減少することになりました。
国内におけるBOD(生物化学的酸素要求量)及びCOD(化学的酸素要求量)は、それぞれ前年度比で、16%及び14%減少しました。
〈 年間排水量の推移 〉 [国内事業所分のみ]
〈 物質別排出量の推移 〉 [国内事業所分のみ]
化学物質管理(PRTR対象物質)
DOWAグループでは、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)に基づき、各工場においてPRTR法対象物質の環境への排出の削減に努力しています。
単位:t
政令 番号 |
第一種化学物質名 | 排出量 | 移動量 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
大気 | 水域 | 土壌 | 自社埋立 | 下水道 | 事業所外 | ||
1 | 亜鉛の水溶性化合物 | - | 6 | - | - | - | - |
25 | アンチモン及びその化合物 | 0.049 | 0.133 | - | 113 | - | - |
40 | エチルベンゼン | 0.029 | - | - | - | - | 2.9 |
43 | エチレングリコール | - | 0.0784 | - | - | - | 5.3 |
60 | カドミウム及びその化合物 | 0.03 | 0.055 | - | 43 | - | - |
63 | キシレン | 0.032 | - | - | - | - | 3.1 |
64 | 銀及びその水溶性化合物 | 0.026 | 0.0004 | - | 5 | - | 0.2 |
68 | クロム及び3 価クロム化合物 | - | - | - | 7 | - | 1 |
89 | トルエン | 3 | - | - | - | - | - |
100 | コバルト | - | - | - | - | - | 3 |
108 | 無機シアン化合物 | - | - | - | - | - | 0.01 |
175 | 水銀及びその化合物 | - | - | - | 0.154 | - | - |
178 | セレン及びその化合物 | 0.024 | 0.08 | - | 9 | - | - |
198 | 1,3,5,7- テトラアザトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン | - | 0.082 | - | - | - | 1,090 |
207 | 銅水溶性塩 | - | 1 | - | - | - | 7 |
230 | 鉛及びその化合物 | 1 | 0.0175 | - | 1.678 | - | 56 |
231 | ニッケル | - | 0.015 | - | - | - | 70 |
232 | ニッケル化合物 | - | - | - | - | - | 0.02 |
243 | バリウム化合物 | - | - | - | - | - | 15 |
252 | 砒素及びその無機化合物 | 0.073 | 0.0161 | - | 317 | - | 3 |
253 | ヒドラジン | - | - | - | - | - | 2 |
283 | フッ化水素及びその水溶性塩 | 1 | 15 | - | - | - | - |
304 | ほう素及びその化合物 | - | 6 | - | - | - | 6 |
311 | マンガン及びその化合物 | - | 7 | - | - | - | 855 |
単位:g-TEQ | |||||||
179 | ダイオキシン類 | 0.28 | 0.004 | - | - | - | 11.62 |
PRTR 対象物質の適正管理・削減への主な取組
◯PRTR対象物質の代替物質への転換
◯製品設計・仕様の変更による化学物質使用削減