【ごあいさつ】
DOWAの社会的責任とは?
吉川 代表取締役会長・CEO 吉川 廣和 (※写真左。実際の「吉」の字は、上が「土」のものです)
河野 代表取締役社長 河野 正樹 (※写真右)
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未踏の領域への挑戦 ~新生DOWAとしての船出~
吉川 昨年度は、私たちDOWAグループにとってまさに「未踏の領域へ挑戦」し始めた、大変目まぐるしい1年でした。ハードルの高い経営目標を掲げた事業構造改革Ⅲ「Jump up to the New Stage」のスタートの年であり、また持株会社制への移行と、あわせて永年慣れ親しんだ「同和鉱業」の社名を「DOWAホールディングス」にするという大きな組織変更も実施いたしました。「新生・DOWA」として実質的には今年度が、まさに本格始動の年にあたります。
河野 今年は、「現場」と「人材」を重点テーマとして掲げ、5つの事業会社それぞれを強く育てていくことにこだわっていきたいと考えています。どちらもDOWAグループの収益を生み出す原動力であり、真のエクセレント・カンパニーを目指すためには抜本的な改革・強化が不可欠です。昨年度はメタル価格の高騰等の追い風もあり過去最高益を達成できましたが、気を緩めることなく、グループ一丸となって一層高いレベルを目指していきます。
吉川 社外に目を向けると、好景気や市場のグローバル化等の後押しもありますが、相変わらず破竹の勢いで成長し続けている元気な企業が目立ちます。私たちDOWAグループも、時代の変化に対応し、遅れることなく事業構造改革Ⅲを推進していかなければなりませんね。
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DOWAの果たす社会貢献 ~本業を通じて社会に貢献する企業として~
吉川 元気な企業は同時に、企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)という点についても、積極的に取り組んでいる先進事例として目にすることが多いですね。CSRと一言でいっても幅広い捉え方をされていますが、私は大きく2つあると思います。一つは、法令順守や、環境保全といった会社を取り巻く社会への責任。もう一つは、私達の企業活動によって影響を受ける株主、取引先、地域、行政、従業員といったステークホルダー(利害関係者)の方々への責任です。企業規模や地域が拡大すればするほど、それだけ社会的に影響を及ぼす範囲も広がるわけですから、当然ながらCSRという視点は、一層重要になってくると思います。DOWAグループも、今年度から従来の「環境報告書」を装い新たに「CSR報告書」として、刊行することにしました。ここで改めて、DOWAにとってのCSRについて、考えてみたいと思います。
河野 DOWAグループの大きな特徴は、私たちが力を入れている環境事業を中心とする循環型事業が社会に大きく貢献しているということです。DOWAグループは、世界でもトップレベルの16種類の金属を回収する製錬、工程スクラップや端材、使用済み製品等に含まれる有価金属をリサイクルし、有害物質は確実に無害化する環境・リサイクル、金属を加工して付加価値を高め、自動車や電気・電子機器をはじめとする様々な分野に素材を提供する電子材料・金属加工・熱処理の5つの事業を展開しています。
世界的に金属資源の枯渇が深刻になりつつある昨今、これらの事業を通じて、自ら率先して国内・海外で使用済み製品等からの金属リサイクルを推進して、リサイクル原料の世界的な活用を促していく役割が、DOWAの社会的使命として今後一層求められてくると思います。
120年以上も金属資源と向き合ってきた私たちDOWAだからこそ、世界中のあらゆる産業に不可欠な、限りある金属資源の有効利用を世界的に推進する旗振り役として、その存在感を広く社会に示していきたいと考えています。
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地域貢献活動の展開 ~地域から国際社会へと成長するDOWAの環~
吉川 そうですね、社会全体、そして世界において使命を果たしていくことも大変意義あることです。また、事業を進めていく上で、私たちDOWAグループに身近な地域の皆様との関係、すなわち地元に根差した事業や地域貢献活動の展開も欠かせませんね。
昨年度は秋田県小坂町の鉱山跡地で大規模な植林活動を展開しました。小坂町の生活ごみと地域の特産である桃豚を飼育する際に発生する豚糞で作った堆肥、そしてDOWAの浄化土壌を活用して、約8,000本の苗木を植えました。今後も、さらに鉱山跡地の緑化を推進する計画です。
また、今年度からは私どもの先達が大変な苦労をして成し遂げた児島湾干拓事業の中心地、岡山市の児島湖周辺を桜回廊の名所にすべく、地元企業とタイアップした植樹事業がスタートいたします。かつて自社の鉱山周辺の植栽を枯らしてしまった苦い教訓を糧に、こうした過ちは二度と繰り返さないことを誓い、今後もこうした緑化活動をはじめとする地域貢献を是非とも積極的に進めたいと思っています。
河野 地域の理解や支援があってこそ成り立つのが、DOWAの循環型事業です。鉱山・製錬専業の時代に、地元の街づくりから着手した私たちDOWAグループにとって、地域がいかに大切か、という視点はこれからも引き続き、重要と考えています。“Think globally, Act globally and locally. ”を心がけたいですね。
吉川 地域に根差した循環型事業を、グローバル・レベルで一層強化すること、例えば、小坂製錬や秋田製錬が、世界中のリサイクルネットワークと連携することで循環型事業が促進され、結果として地球全体への環境負荷を下げることにも、DOWAグループ全体の利益向上にも繋がります。このような取り組みが、株主や取引先、地域、そしてDOWA社員といったあらゆるステークホルダーの方々が満足できる、DOWAのCSRが目指すべき方向へ続いていると信じています。
河野 「地球を舞台とした事業活動を通じ、豊かな暮らしの創造と資源循環社会の構築に貢献する」という私たちDOWAグループの企業理念そのものですね。社内外の様々な声に真摯に耳を傾けながら、これからも循環型事業を力強く推進し、未踏の領域に挑戦し続けていきたいと思います。
吉川 まずは、この「CSR報告書」を一人でも多くの方々にお読みいただき、忌憚のないご意見、ご感想を頂戴しつつ、私たちDOWAグループのCSRに関する取り組みにご理解とご賛同を得ながら、一歩一歩着実に前進していきたいと考えています。
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● 「児島湖周辺を河津桜の里に」
DOWA グループでは、当社工場が立地する岡山県の児島湖周辺で、地域の皆様とともに3,000本の河津桜を咲かせるための植樹・育成活動に取り組んでいます。
河津桜
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